不動産投資の種類を徹底比較!メリット・デメリットと初心者におすすめの選び方

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不動産投資には区分マンション、一棟アパート、戸建て、REIT、小口化商品、クラウドファンディングなどの種類があり、それぞれ特徴やリスクの大きさなどに違いがあります。

初期費用・利回り・リスク・手間のかかり方は手法ごとに異なり、選び方を誤ると期待した収益を得られないかもしれません。

こちらの記事では、代表的な7つの不動産投資の種類について、メリット・デメリット・向いている人の特徴を整理しながら解説します。

この記事を読むと分かること
  • それぞれの不動産投資のメリット、デメリット
  • それぞれの不動産投資に向いている人
  • 不動産投資を始める際に注意するポイント
目次

主要な不動産投資の方法7種類

虫眼鏡と電卓とマンション

不動産投資と一言でいっても、その手法は多岐にわたります。大きく分けると、実際に物件を所有する「実物不動産投資」と、証券や権利を通じて投資する「金融不動産投資」の2つに分類されます。

以下の表で、7つの投資手法の特徴を比較しています。

投資手法最低投資額の目安想定利回り管理の手間
区分マンション1,000万円~3~5%
一棟アパート3,000万円~8~12%
一棟マンション数億円~5~8%
戸建て300万円~6~10%中~大
J-REIT数万円~3~4%なし
不動産小口化商品100万円~3~5%なし
不動産クラウドファンディング1万円~3~7%なし

※利回りは物件や案件によって大きく異なります。あくまで目安としてご参照ください。

この表から分かるように、初期投資額が大きい実物不動産投資ほど利回りが高くなる傾向にありますが、その分管理の手間も増加します。

一方、金融不動産投資は少額から始められて管理不要ですが、利回りは比較的控えめです。自分の資金力、時間的余裕、不動産投資の経験値に応じて、最適な手法を選びましょう。

「実物不動産」と「金融不動産」の違い

比べるポーズ

実物不動産投資と金融不動産投資のもっとも大きな違いは、物件の所有権を持つかどうかという点です。

実物不動産投資

実物不動産投資では、投資家自身が物件の所有者となり、登記簿に名前が記載されます。

そのため、物件の管理・運営・修繕などすべての責任を負います。一方で、自由度が高く、リフォームや賃料設定なども自分の判断で行える点が魅力です。

金融不動産投資

金融不動産投資では、不動産に関連する証券や権利を購入する形で投資を行います。

実際の物件管理は運営会社やREIT(不動産投資信託)が行うため、投資家は管理の手間が発生しません。ただし、物件の運用方針に関する決定権は持たず、運営会社の判断に委ねられます。

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区分マンション投資

電卓とマンション

区分マンション投資は、マンションの一室を購入して賃貸に出す投資手法です。不動産投資の入門として選ばれることが多く、実物不動産投資の中では比較的少額から始められるのが特徴です。

メリット

初期費用を比較的抑えて始められる

実物不動産投資の中では物件価格が比較的低く、不動産投資ローンを活用できるケースも多いため、自己資金が少なくても始めやすいです。

管理の手間が少ない

建物全体の管理は管理組合が行うため、投資家が対応するのは自室に関する管理のみです。
また、管理会社に委託すれば、入居者対応や日常的な管理業務の多くを任せることができます。

安定した入居需要が期待できる

都心部の駅近など立地条件の良い物件を選べば、高い入居率を維持しやすく、空室期間を最小限に抑えやすいです。

複数物件によるリスク分散が可能

区分マンションを複数購入してエリア分散を図ることで、空室リスクや価格変動リスクのヘッジにつながります。

デメリット

利回りが低めになりやすい

特に新築マンションの場合、販売価格に広告費や販売手数料が上乗せされているため、表面利回りは3~5%程度にとどまるケースが一般的です。

実質利回りがさらに低下しやすい

管理費や修繕積立金などのコストを差し引いた実質利回りは、表面利回りよりも低くなります。その結果、キャッシュフローがマイナスになる可能性もあります。

空室リスクが収益に直結する

一室のみを所有している場合、空室になると家賃収入がゼロになってしまうため、収益への影響が大きくなります。

管理組合の運営方針に左右される

大規模修繕の実施時期や修繕積立金の値上げなどは、オーナー個人の判断では決められません。
特に修繕積立金が不足している管理組合の物件を購入すると、将来的にまとまった追加負担が発生するリスクがあります。

向いている人

一棟物件と比べて投資額が小さく、管理の手間も少ないため、リスクを抑えながら不動産投資を始めることができます。不動産投資の基本的な流れを学びつつ、実践的な経験を積める点も魅力です。

会社員として働きながら、副業的に不動産投資を始めたい方

日常的な管理業務を管理会社に任せられるため、本業に支障をきたしにくく、忙しい会社員でも取り組みやすい投資手法です。

安定した給与収入があり、不動産投資ローンを利用できる方

金融期間は会社員の安定した収入や将来にわたる返済能力を評価するため、融資を受けやすい傾向があります。その結果、自己資金を抑えて投資を始めやすくなります。

長期的な資産形成や老後の年金対策を考えている方

家賃収入を長期的に得ることで、将来の資産形成や老後の収入源として活用できる可能性があります。安定運用を重視する方にとって、区分マンション投資は選択肢の一つといえるでしょう。

一棟アパート投資

アパート経営

一棟アパート投資は、アパート一棟をまるごと購入して賃貸経営を行う投資手法です。区分マンション投資と比べて投資規模が大きくなる一方で得られる家賃収入は多くなります。

メリット

高い利回りが期待できる

一棟アパート投資は、区分マンション投資と比べて高い利回りを狙いやすい点が特徴です。特に地方の中古アパートでは、表面利回り8~12%以上の物件も珍しくありません。複数の部屋から家賃収入を得られるため、キャッシュフローが安定しやすくなります。

空室リスクを分散できる

一棟物件では複数戸を所有するため、空室リスクを分散できます。例えば10戸のアパートで2戸が空室になった場合でも、残り8戸から家賃収入が得られるため、経営が破綻するリスクは低くなります。満室時の収入が大きく、空室が出ても収支への影響を抑えやすい点は大きなメリットです。

土地と建物の両方を所有できる

一棟アパート投資では、建物だけでなく土地も資産として保有できます。建物は経年劣化しますが、土地の価値は残るため、資産価値の面で有利です。将来的に建て替えや売却を検討する際にも、土地を所有していることは大きな強みとなります。

経営の自由度が高い

一棟物件はオーナーの裁量が大きく、リフォームや賃料設定などを自分の判断で行えます。物件の改善によって収益性を高めやすく、積極的に経営に関わりたい方に向いています。

デメリット

初期投資額が大きくなりやすい

一棟アパート投資は、区分マンション投資と比べて初期投資額が高額になります。地方の中古アパートでも3,000万円以上、都市部の新築アパートでは1億円を超えるケースもあります。自己資金として、一般的に物件価格の1~3割程度が必要になるため、ある程度の資金力が求められます。

管理や修繕の負担が大きい

建物全体の維持管理責任がオーナーにあるため、管理や修繕の負担は重くなります。外壁塗装や屋根の修繕、給排水設備の交換など、定期的にまとまった修繕費用が発生する点には注意が必要です。

空室リスクや家賃下落リスクを受けやすい

一棟物件は空室が複数発生した場合の影響が大きく、特に人口減少が進むエリアでは入居者確保が難しくなる可能性があります。周辺に新築物件が建つことで競争が激化し、家賃を下げざるを得ない状況に陥るケースもあります。

売却時の流動性が低い

一棟アパートは購入できる投資家層が限られるため、区分マンションと比べて売却時の流動性が低い傾向があります。買い手が見つかるまでに時間がかかる可能性があり、出口戦略を慎重に考える必要があります。

向いている人

ある程度の資金力があり、不動産投資の経験を積んだ方

一棟アパート投資は初期投資額が大きいため、一定の資金力が求められます。区分マンション投資で実績を積んだ後、投資規模を拡大したい方にとって、ステップアップ先として適した投資手法です。

高い利回りを求め、一定のリスクを許容できる方

区分マンション投資と比べて高い利回りが期待できる一方で、空室や修繕などのリスクも大きくなります。そのため、リスクとリターンのバランスを理解したうえで投資判断ができる方に向いています。

物件管理に時間を割ける方、不動産経営に積極的に関わりたい方

一棟物件はオーナーの裁量が大きく、管理や運営に主体的に関わる必要があります。物件の改善や運営方針を自分で考えながら、不動産経営を行いたい方に適しています。

地方在住で、地元の不動産市場に詳しい方

地方の不動産市場はエリアごとの特性が大きく異なります。地元事情に精通している方であれば、需要を見極めた物件選びがしやすく、地の利を生かした投資が可能です。

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一棟マンション投資

中層マンションと青空

一棟マンション投資は、鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造のマンション一棟を購入して賃貸経営を行う投資手法です。一棟アパート投資よりもさらに規模が大きく、本格的な不動産事業として取り組む投資家が多い分野になります。

メリット

大きな収益を得られる可能性がある

一棟マンション投資は戸数が多いため、満室時の家賃収入が月額数百万円規模に達することもあります。規模の経済が働き、1戸あたりの管理コストを抑えやすく、効率的な運営が可能です。

建物の資産価値を長期間維持しやすい

鉄筋コンクリート造(RC造)の法定耐用年数は47年と長く、適切なメンテナンスを行えば50年以上使用できます。アパートと比べて建物の資産価値が長期間維持されやすく、売却や保有継続など出口戦略の選択肢が広がります。

空室リスクの分散効果が高い

戸数が多い一棟マンションでは、空室が発生しても収益への影響を抑えやすい点がメリットです。例えば30戸のマンションで数戸が空室になった場合でも、全体の収益に与える影響は限定的になります。

都市部の好立地で安定運用が期待できる

都市部の好立地にある一棟マンションであれば、安定した入居需要が見込めます。高い入居率を維持しやすく、長期的に安定したキャッシュフローを期待できる点も魅力です。

デメリット

初期投資額が非常に大きい

一棟マンション投資は、都市部を中心に物件価格が高額になりやすく、数億円から十数億円に達するケースも珍しくありません。自己資金として数千万円以上が必要になることが多く、参入障壁が高い投資手法といえます。

修繕費用が高額になりやすい

戸数や設備が多い分、修繕費用も高額になります。エレベーターの更新だけで数千万円、大規模修繕では億単位の費用がかかることもあります。長期修繕計画を綿密に立て、修繕資金を計画的に確保しておく必要があります。

管理負担と責任が大きい

戸数が多いため、入居者トラブルが発生する可能性も高くなります。管理会社に委託するのが一般的ですが、その分管理費用も高額になりがちです。また、建物の安全管理や法令遵守など、オーナーとしての責任も重く、専門的な知識が求められます。

売却時の流動性が低い

一棟マンションは購入できる投資家層が限られるため、売却時の流動性が極めて低い点もデメリットです。売却したいタイミングで買い手が見つからない可能性があり、市況が悪化すると大幅な値下げを余儀なくされるケースもあります。

向いている人

豊富な資金力があり、不動産投資の経験が十分にある方

一棟マンション投資は投資額が非常に大きいため、一定以上の資金力と不動産投資の経験が求められます。すでに区分マンションや一棟アパートで実績を積み、さらなる規模拡大を目指す投資家のステップアップ先として適しています。

相続対策として大型不動産を保有したい方

評価額の圧縮効果が期待できる一棟マンションは、相続対策を目的とした資産運用の選択肢の一つになります。長期保有を前提とした資産家の方に向いています。

戸建て投資

戸建て

戸建て投資は、一戸建て住宅を購入して賃貸に出す投資手法です。

メリット

入居期間が長く、安定した収益を得やすい

戸建て投資はファミリー層の入居が中心となるため、一度入居すると5年以上住み続けるケースが多くみられます。頻繁な入居者募集が不要になりやすく、安定した家賃収入を期待できます。

空室期間を抑えやすい

子供の学区や近隣関係を重視する入居者が多いため、簡単には引っ越しをしない傾向があります。その結果、空室期間を最小に抑えやすく、長期的に安定したキャッシュフローを維持しやすい点が特徴です。

管理費や修繕積立金が発生しない

マンション投資では毎月、管理費や修繕積立金といった固定費が発生しますが、戸建て投資ではこれらの費用が不要です。ランニングコストを抑えやすく、収支管理がシンプルになります。

土地を含めた資産価値を維持しやすい

戸建て投資では土地と建物の両方を所有できます。建物の価値は経年とともに下がりますが、土地の価値は残るため、資産価値の面でも有利です。将来的に更地にして売却したり、建て替えて再活用したりと、出口戦略の選択肢が広がる点もメリットといえるでしょう。

デメリット

空室時の収入がゼロになる

戸建て投資は一室のみの運用となるため、空室が発生すると家賃収入が完全に途絶えます。次の入居者が決まるまでの間も、固定資産税や火災保険料などの支出は継続するため、収益への影響が大きくなります。

修繕費用が予測しにくい

特に築古の戸建てでは、給排水設備の不具合や雨漏り、シロアリ被害など、想定外のトラブルが発生する可能性があります。修繕費用が高額になると、利回りが大きく低下してしまう点には注意が必要です。

入居者募集に時間がかかりやすい

ファミリー層は物件選びに慎重な傾向があり、内見から入居決定までに数か月かかることも珍しくありません。また、マンションと比べて需要が限定的なエリアも多く、立地選びを誤ると長時間空室が続くリスクがあります。

売却時の流動性が低い

戸建ては購入希望者が限られるため、売却までに時間がかかる場合があります。特に郊外や地方の物件では買い手が見つかりにくく、希望価格で売却できない可能性もあります。

向いている人

少額から不動産投資を始めたい方

戸建て投資は比較的低価格の物件も多く、現金で購入できるケースもあります。そのため、ローンを組みたくない方や、融資審査に不安がある方にも向いています。

長期的な視点で安定した家賃収入を得たい方

短期的な売買益を狙うのではなく、家賃収入をコツコツ積み上げていく投資スタイルが合っている方に適しています。長期保有を前提とした安定収入を重視する方に向いている投資手法です。

地方在住で、地域の不動産市場に詳しい方

地方の戸建て市場はエリアごとに差が大きいため、地元事情に詳しい方であれば掘り出し物件を見つけやすくなります。地の利を生かした投資ができる点も魅力です。

J-REIT

REIT,不動産に投資する投資信託

J-REIT(ジェイリート)は、不動産投資信託のことです。多くの投資家から資金を集め、オフィスビル、商業施設、住宅、物流施設などの不動産に投資し、その賃貸収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。

メリット

少額から不動産投資ができる

J-REITは多くの銘柄が数万円から数十万円程度で購入できるため、まとまった資金がなくても不動産投資を始められます。複数の銘柄に分散投資することで、リスクを抑えつつ不動産市場全体の成長を享受できます。

流動性が高く、いつでも売買できる

J-REITは証券取引所に上場しており、取引時間中であればいつでも売買が可能です。実物不動産のように売却まで数カ月かかることがなく、必要なタイミングで現金化できる点は大きなメリットです。

物件管理の手間が一切かからない

入居者対応や修繕、税務処理などはすべて運用会社が行うため、投資家自身が管理業務を行う必要はありません。本業が忙しい会社員や、不動産管理の知識がない方でも手軽に投資できます。

分配金利回りが比較的高い

J-REITは利益の90%以上を分配することで法人税が免除される仕組みとなっており、比較的高い分配金利回りが期待できます。インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な商品といえるでしょう。

デメリット

価格変動リスクがある

J-REITは株式市場に上場しているため、不動産市場の実態とは関係なく、株式相場の影響を受けて価格が変動します。金融危機や経済ショック時には、投資口価格が大きく下落する可能性があります。

実物不動産のような節税効果が得られない

J-REITの分配金は配当所得として課税されるため、所得税や住民税の軽減効果は期待できません。実物不動産のように減価償却費を活用して所得を圧縮することもできず、税制面でのメリットは限定的です。

運用会社の経営や方針に左右される

運用会社の経営状況が悪化すると、分配金の減額や投資口価格の下落につながる可能性があります。また、投資家自身が物件の選定や運用方針に関与できないため、運用会社の判断に委ねるしかない点もデメリットです。

金利上昇の影響を受けやすい

J-REITは借入金を活用して物件を取得しているケースが多く、金利が上昇すると利払い負担が増加します。その結果、分配金が減少する可能性があり、金利動向には注意が必要です。

向いている人

少額から不動産投資を始めたい初心者の方

J-REITは証券口座があればすぐに投資を始められ、実物不動産のような管理の手間もありません。不動産投資が初めての方でも取り組みやすい商品です。

分散投資を重視したい方、ポートフォリオに不動産を組み入れたい方

複数の銘柄に分散投資することで、リスクを抑えながら不動産市場全体の値動きを取り込めます。他の金融資産と組み合わせた資産運用を考えている方にも適しています。

流動性を重視し、柔軟に売買したい方

証券取引所でいつでも売買できるため、相場を見ながら柔軟に投資判断が可能です。急な資金需要にも対応しやすい点は大きなメリットといえます。

定期的な配当収入を得たい方

比較的高い分配金利回りが期待できるため、インカムゲインを重視する方にとって魅力的な投資対象です。

不動産小口化商品

不動産営業のイメージ

不動産小口化商品は、1つの不動産を複数の投資家で共同所有する仕組みです。高額な不動産を小口に分割することで、1口100万円程度から投資できるようになっています。実物不動産への投資でありながら、少額から始められる点が特徴です。

メリット

少額から実物不動産に投資できる

不動産小口化商品は、一棟ビルやマンション全体を購入するのが難しい場合でも、100万円~1,000万円程度の少額から実物不動産に投資できる点が特徴です。まとまった資金がなくても、不動産投資に参加できます。

個人では取得が難しい優良物件に投資できる

プロの事業者が厳選した物件に投資するため、個人では手が届きにくい一等地のビルやマンションに投資できる可能性があります。立地や物件選定のノウハウを活用できる点もメリットです。

物件管理の手間がかからない

入居者募集や修繕、トラブル対応などの管理業務はすべて事業者が行います。投資家自身が不動産管理に関わる必要がなく、実物不動産のメリットを享受しながら、管理負担を大幅に軽減できます。

デメリット

流動性が低く、資金が拘束される

不動産小口化商品は、原則として中途解約ができないため、運用期間中は資金が拘束されます。急に現金が必要になった場合でも、満期まで待たなければならないケースが一般的です。一部の商品には事業者による買取制度がありますが、手数料が発生したり、買取価格が元本を下回ったりする可能性があります。

分配金や元本が想定通りにならないリスクがある

不動産価格の下落や空室率の上昇、賃料の低下などにより、想定していた分配金が得られない可能性があります。また、満期時の物件売却価格が当初の想定を下回ると、元本割れが発生するリスクもあります。

運営会社の経営リスクがある

不動産小口化商品は、運営会社の信用力に大きく依存します。運営会社が経営破綻した場合、投資資金を回収できなくなるおそれがあります。財務状況や運営実績を確認する必要がありますが、一般投資家にとって適切な判断が難しい点もデメリットです。

向いている人

まとまった資金があり、優良物件に投資したい方

不動産小口化商品は、一棟物件を購入するほどの資金はないものの、ある程度まとまった資金を活用して質の高い不動産に投資したい方に向いています。都心の一等地にあるオフィスビルや商業施設など、個人では取得が難しい物件にも投資できる点が魅力です。

不動産投資の経験があり、管理の手間を省きたい方

すでに不動産投資の経験がありつつ、物件管理の負担を減らしたい方にも適しています。運営や管理は事業者に任せられるため、実物不動産のメリットを享受しながら手間を抑えられます。

不動産クラウドファンディング

モノクロの建物

不動産クラウドファンディングは、インターネットを通じて多数の投資家から資金を集め、その資金で不動産を取得・運用する投資手法です。1万円程度の少額から投資できるため、不動産投資の入門として近年普及しています。

メリット

1万円程度から投資でき、手軽に始められる

不動産クラウドファンディングは、1万円程度の少額から投資できる点が大きな特徴です。実物不動産投資のように数百万円以上の資金を用意する必要がなく、不動産投資を体験してみたい初心者にも始めやすい投資手法です。

物件管理の手間が一切かからない

入居者対応や修繕、トラブル処理などの管理業務はすべて事業者が行います。投資家は案件を選んで投資するだけで、分配金を受け取ることができるため、本業が忙しい方や不動産管理の知識がない方でも安心して取り組めます。

案件ごとに投資判断ができる

不動産クラウドファンディングでは、物件の所在地や種類、想定利回り、運用期間などを確認したうえで、案件ごとに投資判断が可能です。マンションやオフィス、ホテル、民泊など幅広い不動産に投資でき、分散投資もしやすい点が魅力です。

比較的高い利回りと明確な運用期間

年率3~7%程度の案件が多く、預金や国債と比べて魅力的な利回りが期待できます。また、運用期間があらかじめ決まっているため、資金計画を立てやすい点もメリットといえるでしょう。

デメリット

途中解約が原則できず、資金が拘束される

不動産クラウドファンディングは、運用期間中の途中解約が原則としてできません。そのため、急に現金が必要になった場合でも資金を引き出せない点には注意が必要です。一部の事業者では投資持分の譲渡制度を設けていますが、手続きが煩雑であったり、買い手が見つからなかったりする可能性があります。

元本保証がなく、元本割れのリスクがある

不動産価格の大幅な下落や事業計画の失敗などにより、元本割れが発生する可能性があります。事業者が提示する想定利回りは確定したものではなく、あくまで予測であることを理解したうえで投資判断を行う必要があります。

向いている人

少額から不動産投資を試してみたい初心者の方

不動産クラウドファンディングは1万円程度から投資できるため、リスクを抑えながら不動産投資の感覚をつかみたい初心者に適しています。まずは小さく始めたい方に向いた投資手法です。

分散投資を重視したい方

少額から複数の案件に投資できるため、10万円あれば10件の案件に1万円ずつ投資するなど、分散投資がしやすい点が特徴です。リスク管理を意識した運用を行いたい方に向いています。

本業が忙しく、物件管理に時間を割けない会社員の方

物件管理や入居者対応などの手間が一切かからないため、本業が忙しい会社員でも無理なく取り組めます。副業として手軽に不動産投資を始めたい方にもおすすめです。

短期的な運用を希望する方

運用期間が1年以内の案件も多く、比較的短期間で資金を回収できる点も魅力です。資金をある程度流動的に保ちながら投資したい方に適しています。

▼不動産クラウドファンディングについて詳しく知りたい方はこちらもチェック!

自分に合った不動産投資を選ぶ際のポイント

セールスをする人

不動産投資には多様な手法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。自分に最適な投資手法を選ぶためには、投資目的や資金力、リスク許容度などを総合的に判断する必要があります。

投資する目的や出口戦略を決める

不動産投資を始める前に、まず「なぜ投資するのか」という目的を明確にしましょう。目的によって選ぶべき投資手法は大きく変わります。

例えば、老後の安定収入を得たいのか、短期的なキャピタルゲイン(売却益)を狙うのか、相続税対策をしたいのかで、最適な選択肢は異なります。

インカムゲイン(賃貸収入)重視であれば、区分マンションや一棟アパートなど、継続的な家賃収入が見込める実物不動産が適しています。

一方、キャピタルゲイン重視なら、市況を見ながら売買しやすいJ-REITや不動産クラウドファンディングが選択肢になります。

現在のポートフォリオを整理する

不動産投資を検討する際は、現在の資産状況を整理することが重要です。株式、債券、預金、保険など、すでに保有している資産のバランスを確認し、不動産投資をどの程度組み入れるべきかを判断しましょう。

一般的に、資産の分散投資はリスク管理の基本とされています。一つの資産クラスに偏りすぎると、その市場が悪化したときに大きな損失を被る可能性があります。

不動産は株式や債券とは異なる値動きをする傾向があるため、ポートフォリオに組み入れることで分散効果が期待できます。

ただし、不動産投資は流動性が低いという特徴があります。特に実物不動産は売却に時間がかかるため、資産全体の流動性バランスを考慮する必要があります。

緊急時に必要な資金は預金や換金しやすい金融商品で確保した上で、余裕資金を不動産投資に回すのが賢明です。

自分のリスク許容度を把握する

リスク許容度とは、投資で損失が出た場合にどの程度まで耐えられるかという指標です。年齢、収入、家族構成、性格などによって、一人ひとりのリスク許容度は異なります。自分のリスク許容度を正確に把握することが、適切な投資判断の前提になります。

若い世代で安定した収入がある方は、比較的リスク許容度が高いといえます。仮に投資で損失が出ても、今後の収入でカバーできる時間があるためです。こうした方は、一棟アパートや戸建てなど、リターンが大きい反面リスクも高い投資手法にチャレンジできます。

一方、定年間近の方や、すでに退職している方は、リスク許容度を低めに設定すべきです。大きな損失を取り戻す時間的余裕が少ないため、元本の安全性を重視した投資が望ましいでしょう。

不動産投資を行う際の注意点

アイデア出し(メモ用紙と付箋)

不動産投資で成功するためには、適切な投資手法を選ぶだけでなく、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。楽観的な見通しや甘い想定は、将来的な失敗につながる可能性があります。

楽観的な収支シミュレーションは組まない

不動産投資において、現実には空室期間が発生したり、家賃を下げて募集せざるを得なかったりする状況は珍しくありません。また、入居者の入れ替わり時には原状回復費用やリフォーム費用がかかります。

広告費や仲介手数料も必要になります。こうした現実的なコストを織り込んだシミュレーションを作成しましょう。

自分で収支シミュレーションを作成する際は、以下のような保守的な前提を置くことをおすすめします。

  • 空室率は最低でも10~15%程度を見込む
  • 家賃は年1~2%程度下落すると想定する
  • 想定外の修繕費用として年間家賃収入の5~10%を確保する

複数のシナリオを作成して比較することも有効です。最良のケース、標準的なケース、最悪のケースの3パターンを想定し、最悪のケースでも許容できる範囲かどうかを確認しましょう。

修繕費・空室率の想定を慎重に行う

不動産投資の収益性を大きく左右するのが、修繕費と空室率です。これらを甘く見積もると、実際の運用段階でキャッシュフローが悪化し、想定外の支出に苦しむことになります。

修繕費は物件の築年数や構造によって大きく異なります。新築物件であれば当初10年程度は大きな修繕が不要なケースが多いですが、築古物件では給湯器の交換、水回りの修理、外壁塗装などが頻繁に発生します。

木造アパートの場合、築20年を超えると屋根や外壁の大規模修繕が必要になり、数百万円の費用がかかることもあります。

購入前には、建物の状態を専門家に診断してもらうことをおすすめします。ホームインスペクション(住宅診断)を実施すれば、将来的に必要になる修繕の時期や費用を予測できます。

金利上昇リスクを想定しておく

不動産投資ローンを利用する場合、金利上昇リスクを必ず想定しておく必要があります。長期間にわたる返済では、わずかな金利上昇でも総返済額が大きく増加するためです。

変動金利でローンを組む場合、金利が上昇すると毎月の返済額が増加し、キャッシュフローが悪化します。

例えば3,000万円を返済期間30年(元利均等返済)に関して
金利2%で借りた場合→月々返済額は約11万円
金利3%で借りた場合→月々編成買いは約12.6万円になり、月1.6万円の負担増となります。年間では約19万円もの差が生じます。

金利上昇に備える方法として、以下が挙げられます。

  • 固定金利を選択する
  • 返済期間を短めに設定する
  • 繰り上げ返済用の資金を確保しておく

また、金利が1~2%上昇した場合のシミュレーションを行い、その状況でも返済を続けられるかを確認しておきましょう。

不動産会社・運営会社の信頼性を精査する

不動産投資の成否は、取引する不動産会社や運営会社の信頼性に大きく左右されます。信頼できないパートナーを選んでしまうと、不利な条件で物件を購入させられたり、適切な管理が行われなかったりするリスクがあります。

不動産会社を選ぶ際は、実績や評判を必ず確認しましょう。営業担当者の説明内容もチェックポイントです。メリットばかりを強調し、リスクやデメリットについて十分な説明がない場合は要注意です。

誠実な会社であれば、物件の弱点や想定されるリスクについても正直に説明してくれます。質問に対して明確に答えられない、契約を急がせるといった態度が見られたら、ほかの会社も検討すべきです。

初心者が最初の一歩として不動産クラウドファンディングを検討すべき理由

クラウドファンディングの文字と金貨

不動産投資に興味があるものの、いきなり数百万円の物件を購入するのは不安という方も多いでしょう。そのような初心者の方には、不動産クラウドファンディングから始めることをおすすめします。

初期費用が小さい

不動産クラウドファンディングの魅力は、1万円程度から投資できる点です。区分マンションであれば数百万円、一棟アパートであれば数千万円の初期費用が必要ですが、クラウドファンディングなら誰でも気軽に始められます。

少額から始められることで、仮に失敗しても損失を最小限に抑えられます。不動産投資の仕組みや市場の動きを理解する前に大きな金額を投じてしまうと、取り返しのつかない損失を被る可能性があります。

まずは小さく始めて経験を積み、理解が深まってから徐々に投資額を増やしていくのが賢明な方法です。

また、ローンを組む必要がないことも初心者にとってメリットです。不動産投資ローンは審査に時間がかかり、金利や返済計画についても複雑な検討が必要です。

クラウドファンディングなら現金で投資できるため、借金のリスクを負わずに不動産投資を体験できます。

現物のような管理が不要

不動産クラウドファンディングでは、物件の管理業務が一切不要です。

  • 入居者の募集
  • 契約手続き
  • 家賃の徴収
  • クレーム対応
  • 修繕の手配

これらのような、実物不動産投資で発生するあらゆる管理業務を、運営会社が代行してくれます。

初心者にとって、不動産管理の知識や経験がないことは大きな不安要素です。しかし、クラウドファンディングならこうした心配は無用です。

本業を持つ会社員の方にとっても、管理が不要という点は大きなメリットです。日中は仕事で忙しく、夜間や週末に物件管理の対応をする余裕がない方でも、クラウドファンディングなら問題ありません。投資するだけで、あとは運営会社に任せておけば、定期的に分配金の報告が届きます。

分散投資が可能

不動産クラウドファンディングは少額から投資できるため、複数の案件に資金を分散させることが容易です。分散投資はリスク管理の基本であり、初心者こそ実践すべき戦略です。

例えば10万円の投資資金があれば、10件の案件に1万円ずつ投資できます。物件タイプ、エリア、運用期間などを分散させることで、特定の案件が失敗しても全体への影響を抑えられます。一つの案件に全額を投じるよりも、リスクを分散させた投資が可能です。

区分マンション投資の場合、分散投資をしようと思えば数千万円の資金が必要です。初心者がそこまでの資金を用意するのは現実的ではありません。一方、クラウドファンディングなら限られた資金でも十分な分散効果が得られます。

また、運用期間の異なる案件に投資することで、資金の流動性も確保できます。短期案件と長期案件を組み合わせれば、定期的に資金が返還されるため、次の投資機会にも柔軟に対応できるでしょう。

まとめ

茶色い家の模型とやることリスト

不動産投資には7つの主要な手法があり、それぞれ初期費用・利回り・リスク・管理の手間などが異なります。投資家の状況や目的によって、最適な選択肢は異なります。

自分に合った投資手法を選ぶためには、現在のポートフォリオを整理し、自分のリスク許容度を正確に把握することが重要です。

特に初心者の方には、不動産クラウドファンディングから始めることをおすすめします。初期費用が小さく、分散投資もしやすいメリットがあるため、リスクを抑えながら不動産投資の基礎を学びたい方に適した選択肢です。

不動産投資の種類に関するよくある質問

Q&Aの文字とノート
不動産投資は大きく何種類に分かれますか?

大きくは「実物不動産投資(物件を所有)」と「金融不動産投資(証券・権利で投資)」の2種類です。実物は自由度が高い反面、管理や修繕などの責任が伴い、金融は管理不要で少額から始めやすい特徴があります。

初心者が最初に選びやすい不動産投資の種類は?

まずは少額で始められ、管理の手間が少ない「J-REIT」「不動産クラウドファンディング」などが取り組みやすいです。実物に挑戦するなら、比較的小さな規模から始められる「区分マンション」も候補になります。

一番少ない金額から始められるのはどれですか?

一般的には「J-REIT(数万円~)」や「不動産クラウドファンディング(1万円~)」が少額から始めやすいです。

利回りが高い傾向があるのはどの種類ですか?

一般的には「一棟アパート」「戸建て」などの実物不動産は高い利回りを狙える場合があります。ただし、空室・修繕・運営の難易度も上がるため、利回りだけで判断しないことが大切です。

管理の手間がかからない不動産投資はどれ?

「J-REIT」「不動産小口化商品」「不動産クラウドファンディング」は、基本的に運用や管理を事業者が担うため、投資家側の実務負担は小さめです。

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穴吹興産株式会社  不動産ソリューション事業部
アセットマネジメントグループ課長  穴吹 章彦

【資格】
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター

【経歴】
ソリューション事業部の業務に7年従事し、投資用不動産のアセットマネジメント業務を経験。現在は不動産特定共同事業におけるファンドの組成業務に従事し、投資家との契約業務全般を担当。不動産クラウドファンディングの仕組みや専門用語を解説しながら、情報発信を行っている。

 

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