REIT(リート)はおすすめしない?7つの理由とデメリット・メリットを整理

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「REITはおすすめしない」と検索しているあなたは、すでにREITの情報を調べて不安を感じているのではないでしょうか。

REIT自体が悪い投資というわけではありません。ただ、株式のように毎日価格が変動する性質が、すべての人に合うとは限りません。

本記事では、REITがおすすめしないと言われる理由や、代替案である不動産クラウドファンディングという選択肢をご紹介します。

この記事を読むとわかること
  • REITのメリットとデメリット
  • REITが向いている人の特徴
  • REIT以外の選択肢不動産クラウドファンディングの特徴
目次

REITをおすすめしない7つの理由

男性の後ろ姿と?マーク

REIT(不動産投資信託)は、少額から手軽に不動産投資を始められる点が魅力です。

しかし、その一方で価格変動の激しさや特有のリスク構造を正しく理解していないと、思わぬ損失やストレスを抱えることになりかねません。

長期的な資産形成において、REITへの投資を慎重に判断すべき「7つの理由」を詳しく解説します。

  • 価格変動が大きく、精神的な負担になりやすい
  • 元本保証がなく、安定性を確保しにくい
  • 金利上昇局面で価格が下落しやすい傾向がある
  • 不景気時に分配金や価格が悪化しやすい
  • 分配金の再投資が必要で、複利運用がしにくい
  • 実物不動産のような節税効果が期待できない
  • 投資先の物件を自分で選ぶことができない

1.毎日の価格変動がストレスになる

REITは株式と同様に証券市場でリアルタイムに取引されるため、価格が日々刻々と変動します。

「不動産投資=家賃収入で安定している」というイメージを持って始めると、短期間での急激な乱高下に精神的な負担を感じやすくなります。

特に、スマホで頻繁にチャートを確認してしまう人にとっては、冷静な投資判断を妨げる大きな要因となります。

2.元本割れリスクを避けられない

REITは実物不動産とは異なり、価格保証や元本確保の仕組みがありません。

市場全体の冷え込みや投資家心理の影響をダイレクトに受けるため、「分配金(利回り)は得られても、売却損(キャピタルロス)でトータルではマイナスになる」というケースも珍しくありません。

元本を減らしたくない保守的な運用を望む方には、リスクが高く感じられるでしょう。

3.金利上昇で価格が下落しやすい傾向がある

REITは「借入金」を活用して物件を購入する構造上、他の金融商品以上に金利動向に敏感です。

金利が上昇すると、以下の3つのマイナス要因が働きます。

  • コスト増
    借入利息の支払いが増え、分配金の原資(利益)が減る
  • 魅力の低下
    債券や預金の利回りが上がると、相対的にREITの利回りの魅力が薄れる
  • 売り圧力
    投資家がリスクを避けて資金を引き揚げやすくなる

不動産自体の価値に変化がなくても、金融情勢だけで価格が大きく下がる点は要注意です。


4.不景気時に弱い傾向がある

景気が悪化すると、「オフィスビルの退去」「賃料の値下げ交渉」「空室率の上昇」が相次ぎます。

REITの収益はテナントからの家賃に直結しているため、不況時には分配金が減額(減配)され、それに伴い価格も急落する傾向があります。

「不動産はインフレや不況に強い」という固定観念は、REITにおいては必ずしも当てはまりません。

5.複利運用がしにくい

REITは利益のほとんどを「分配金」として投資家に還元する仕組みです。しかし、この分配金は自動的に再投資されるわけではありません。

効率よく資産を増やす「複利効果」を得るには、受け取った分配金から税金を引かれた後の金額を、自分の手で再投資する必要があります。

投資信託(累積型)のように「自動で利益を元本に組み入れる」仕組みがないため、長期の資産形成には手間と効率の面でデメリットとなります。

6.節税メリットが薄い

「不動産投資は節税になる」とよく言われますが、それは実物不動産に限った話です。

 REITの場合、分配金には約20%の税金がかかるだけで、実物不動産のような「減価償却費による所得圧縮」や「相続税評価額の大幅な引き下げ」といった恩恵はほとんどありません。

税負担を軽減しながら資産を守りたい高所得層にとっては、物足りない投資先といえます。

7.投資先を自分で選べない

REITは運用のプロに任せる「パッケージ商品」です。どの地域のどのビルに投資するかは運用会社が決定するため、投資家が口を出すことはできません。

「特定の成長エリアの物件を持ちたい」「築浅のマンションに絞りたい」といったこだわりがある人にとっては、コントロールが効かない自由度の低さが不満につながるでしょう。

REITが合わない人の特徴4選

指人形とYES/NOの文字

REITは少額から手軽に始められる反面、値動きや運用の自由度といった面で人を選ぶ投資手法でもあります。

ここでは、REITの仕組みや特性を踏まえたうえで、「あまり向いていない人」に共通する特徴を整理し、自分に合った投資方法を見極めるヒントを紹介します。

次のような考え方に当てはまる人は、REITが合わない可能性があります。

  • 日々の価格変動をできるだけ見たくない
  • 投資期間をあらかじめ決めて運用したい
  • 短期的な値動きよりも安定性を重視したい
  • どの不動産に投資するかを自分で把握したい

値動きを気にしたくない人

REITは証券取引所に上場しているため、株式と同様に数秒単位で価格が変動します。「不動産=安定資産」というイメージで始めると、短期間での数%の急落に戸惑うことも少なくありません。

  • スマホで頻繁にチャートを確認してしまう
  • 価格が下がると夜も眠れないほど不安になる
  • 短期的な相場に一喜一憂し、冷静な判断を失いやすい

このようなタイプの方は、価格が毎日可視化されるREITよりも、価格算定が頻繁に行われない「不動産クラウドファンディング」や「非上場REIT」の方が精神的に安定して投資を続けられるでしょう。

運用期間を決めて投資したい人

REITには「満期」という概念がありません。いつでも売却できる(流動性が高い)のはメリットですが、逆に言えば「売却価格はその時の市場次第」という不確実性が常に付きまといます。

  • 「3年後の教育資金」など、使う時期が決まっている資金を運用したい
  • 満期になれば元本が戻ってくる仕組みを好む
  • 売却のタイミングを自分で判断するのが面倒、または苦手

出口の価格が約束されていないため、資金が必要になった時期にちょうど暴落しているリスクもあります。ライフイベントに合わせて確実に現金化したい人には、予測の立てにくい投資先といえます。

投資先物件を自分で選びたい人

REITは「不動産パッケージ」を購入する投資であり、中身の物件を入れ替えたり選んだりすることはできません。運用のプロに任せられる半面、こだわりが強い人には不向きです。

  • 「東京23区のワンルームマンションに限定したい」など条件がある
  • 実際の物件を見て、その価値を自分で評価・納得したい
  • 運営会社の方針ではなく、自分の相場観で勝負したい

物件の立地、築年数、用途(オフィス、物流、住宅など)を細かくコントロールしたい人にとって、ブラックボックスになりがちなREITの運用体制は、自由度の低さから不満を感じる要因になります。

REITの5つのメリット

女性が右手を上げて紹介している写真

REITは、多額の資金や専門知識が必要だった不動産投資のハードルを劇的に下げた画期的な仕組みです。

個人では所有が難しい大型物件のオーナーに「少額から、かつ管理の手間なし」でなれる点が、多くの投資家に選ばれる理由です。

REITには、主に次のようなメリットがあります。

  • 不動産投資の専門知識がなくても始められる
  • 売買しやすく、換金性・流動性が高い
  • 少額から複数の不動産に分散投資できる
  • 分配金と値上がり益の両方を期待できる
  • 物件管理の手間がかからない

1.不動産投資に関する知識が不要

実物不動産投資では、物件の目利きからローン審査、賃貸契約の知識まで多岐にわたるスキルが求められます。

一方、REITでは物件選定や修繕計画、資金調達といった高度な経営判断はすべて「運用のプロ」が代行します。

投資家は、過去の運用実績や利回りなどの公開情報を確認するだけで参加できるため、初心者でも一歩を踏み出しやすいのが特徴です。

2.換金性・流動性が高い

REITは証券取引所に上場しており、売買のしやすさが大きな特徴です。

  • 市場が開いている時間であれば売却しやすい
  • 買い手を探す必要がなく、手続きがシンプル
  • 実物不動産と比べて現金化までの時間が短い

このように、資金の出し入れがしやすいため、柔軟な資産運用が可能になります。

3.少額から分散投資が可能

個人で都心のオフィスビルや大型商業施設を購入するのは現実的ではありませんが、REITなら数万円〜数十万円でそれらの「オーナー」の一員になれます。

また、ひとつの銘柄を保有するだけで、内部で数十〜百件以上の物件に分散投資されている状態になるため、特定の物件の空室リスクを抑え、安定した収益を目指すことができます。

4.分配金だけでなく値上がり益も期待できる

REITの魅力は、家賃収入をベースとした「分配金(インカムゲイン)」だけではありません。不動産市況が好況になれば、REITの価格自体が上昇し、売却による「値上がり益(キャピタルゲイン)」も期待できます。

特にインフレ局面では不動産価値が上がりやすいため、資産をインフレから守りつつ増やすという、攻守両方の役割を担ってくれます。

5.物件管理のための手間がかからない

実物不動産投資で最も大変なのが、入居者トラブルの対応や退去後のリフォーム、設備の故障対応です。 REITであれば、こうした煩わしい管理業務はすべて運用会社と管理会社が行います。

「投資をしたら、あとは分配金を待つだけ」という不労所得に近い形を実現できるため、仕事や育児で忙しい方でも無理なく継続できます。

REITのメリットを整理すると、次のとおりです。

観点REITのメリット
投資難易度プロにお任せで、専門知識がなくてもOK
流動性証券市場でいつでも売買でき、換金が早い
投資金額数万円から、大型物件や複数物件に分散できる
収益機会安定した分配金 + 相場上昇時の売却益
手間・労力管理・修繕・入居者対応などの実務はゼロ

このようにREITには多くのメリットがありますが、すべての人に最適とは限りません。投資目的や重視するポイントによっては、別の不動産投資手法のほうが合う場合もあります。

次の章では、REITと他の不動産投資手法を比較しながら、それぞれに向いている人の特徴を見ていきます。

REITに向いている人の3つの特徴

男性の手でOKアーク

REITの最大の魅力は、不動産という重たい資産を「証券」という形に変えることで得られる、圧倒的な軽やかさと機動力です。以下のようなニーズや投資スタイルを持つ方にとって、REITは非常に強力な資産形成のツールとなります。

次のような考え方に当てはまる人は、REITに向いている可能性があります。

  • 必要に応じてすぐ現金化できる投資先を探している
  • 少額からでも分散投資を行いたい
  • 短期~中期での値上がり益も視野に入れている

流動性を重視する人

「急にまとまったお金が必要になった」「今のうちに利益を確定させたい」と思ったとき、即座に対応できるのがREITの強みです。

  • 証券口座を通じて数クリックで売却が完結する
  • 実物不動産のように、買い手が見つかるまで数ヶ月待つ必要がない
  • 資金の一部(数口分だけ)を売却して現金化することも可能

ライフイベントに合わせて資産を柔軟に組み替えたい現役世代や、資金を固定化したくない人にとって、この「換金性の高さ」は何物にも代えがたいメリットです。

分散投資を手軽にしたい人

実物不動産で分散投資をしようとすれば数億円単位の資金が必要ですが、REITなら数万円からそれが可能です。

  • 1銘柄買うだけで、オフィス・商業施設・住宅など複数の物件に分散される
  • 東京、大阪、名古屋など、エリアの分散もプロの視点で行われている
  • 特定の1棟でトラブル(火災や空室)があっても、全体への影響を最小限に抑えられる

「卵を一つのカゴに盛るな」という投資の鉄則を、少額から手軽に実践したい人に最適です。

短期売買で利益を狙いたい人

REITは、短期売買で値上がり益を狙いたい人にも向いています。
REITは日々価格が変動するため、市場動向を見ながら売買することで値上がり益を狙うことも可能です。

金利や景気、不動産市況の変化が価格に反映されやすく、短期的な値動きを活かした運用を行えます。相場分析やタイミング判断に抵抗がなく、機動的に取引したい人に向いています。

REIT以外の不動産投資手法のほうが向いている場合もあります。次の章では、REITと他の不動産投資手法を比較しながら、それぞれに向いている人を整理していきます。

▼REITについてもっと詳しく知りたい方はこちらをチェック!

REIT以外の選択肢:不動産クラウドファンディング

男性が人差し指を立てている写真

「REITの手軽さは魅力的だが、日々の値動きにハラハラしたくない」 そんな方に注目されているのが、不動産クラウドファンディングです。

REITが「投資信託(金融商品)」に近い性質を持つのに対し、不動産クラウドファンディングは「特定の物件への共同出資」という性質が強く、より実物不動産投資に近い感覚で運用できるのが特徴です。

REITに不安を感じる人が、不動産クラウドファンディングに注目する理由は次の通りです。

  • 運用中に価格が日々変動しない
  • 投資期間があらかじめ決まっている
  • 市場環境に大きく左右されにくい
  • リスクを抑える仕組みが用意されている

REITと不動産クラウドファンディングの違いを比較

REITは市場で日々売買される金融商品であるのに対し、不動産クラウドファンディングは個別の不動産案件に出資する仕組みです。

価格変動の有無や運用期間の明確さ、リスクの考え方などに大きな違いがあります。どちらが優れているかではなく、投資目的やリスク許容度に応じて選ぶことが重要です。

主な違いを整理すると、次のようになります。

比較項目REIT不動産クラウドファンディング
価格変動日々変動する原則変動なし
運用期間定めなしあらかじめ決まっている
流動性高い低い(原則途中解約不可)
リスク構造市場影響を受けやすい優先劣後方式あり
精神的負担値動きが気になりやすい落ち着いて運用しやすい

▼不動産クラウドファンディングとREITの違いをもっと詳しく知りたい方はこちらをチェック!

価格変動がない安心感

不動産クラウドファンディングの最大のメリットは、運用期間中に評価額が上下しない点です。

「ほったらかし」が実現できる
毎日スマホでチャートをチェックし、一喜一憂する必要がありません。

計画が立てやすい
投資した時点で「○%の利回りで○ヶ月運用」という出口が見えているため、ライフプランに組み込みやすいのが特徴です。

市場のパニック売りや金利の乱高下に振り回されたくない安定志向の方には、この「静かな運用」が大きな安心感につながります。

優先劣後方式でリスクを軽減できる

多くの不動産クラウドファンディングには、投資家のリスクを軽減する「優先劣後(ゆうせんれつご)方式」が導入されています。

優先劣後方式とは?

物件の売却時に損失が出た場合、まず「運営会社(劣後出資者)」がその損失を負担する仕組みです。
運営会社の出資分(例:全体の10〜30%)を超える損失が出ない限り、投資家の元本は削られません。

REITにはこのような直接的な元本保護の仕組みはないため、「守りの固さ」においては不動産クラウドファンディングに軍配が上がります。

▼不動産クラウドファンディングについてもっと詳しく知りたい方はこちらをチェック!

まとめ

チェックリストとポストイット

REITは少額から始められ、流動性や分散投資のしやすさが魅力の一方、価格変動や市場環境の影響を受けやすく、人によってはストレスや不安を感じやすい投資手法です。

値動きを受け入れ、柔軟に売買したい人には向いていますが、安定性や運用期間の明確さを重視する人には不動産クラウドファンディングという選択肢もあります。

自分の投資目的やリスク許容度に合った手法を選ぶことが、長期的な資産形成では重要です。

REITに関するよくある質問

Q&Aの文字とノート
REITは本当におすすめしない投資なのでしょうか?

REITはおすすめしない投資というわけではありませんが、価格変動や市場影響を受けやすいため、安定性を重視する人には向かない場合があります。流動性や短期売買を重視する人には適していますが、投資目的によって向き不向き分かれます。

REITをおすすめしないといわれる一番の理由は何ですか?

最も大きな理由は、日々価格が変動する点です。不動産投資=安定というイメージを持っていると、値動きの大きさがストレスになることがあります。元本割れの可能性がある点も、REITをおすすめしない理由としてよく挙げられます。

REITは初心者には向いていないのでしょうか?

初心者でも始めやすい反面、値動きを想定しないと不安を感じやすい投資です。価格変動を理解したうえで投資できる人には向いていますが、安定運用を求める初心者には不動産クラウドファンディングの方があう場合もあります。

REITより不動産クラウドファンディングが向いているのはどんな人ですか?

REITの値動きが気になる人や、運用期間を決めて投資したい人には不動産クラウドファンディングが向いています。価格変動がなく、優先劣後方式などのリスク軽減策がある点に安心感を持つ人も多いです。

REITをおすすめしない人はどんな投資を選ぶべきですか?

安定性を重視し、長期的に落ち着いて資産形成をしたい人は、価格変動の少ない不動産投資手法を検討するとよいでしょう。REIT以外にも、不動産クラウドファンディングなど、自分の投資目的にあった選択肢があります。

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穴吹興産株式会社  不動産ソリューション事業部
アセットマネジメントグループ課長  穴吹 章彦

【資格】
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター

【経歴】
ソリューション事業部の業務に7年従事し、投資用不動産のアセットマネジメント業務を経験。現在は不動産特定共同事業におけるファンドの組成業務に従事し、投資家との契約業務全般を担当。不動産クラウドファンディングの仕組みや専門用語を解説しながら、情報発信を行っている。

 

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